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2021年1月17日日曜日

理想の手帳が無かったので自作してみた.一冊から製本できるオンデマンド印刷サービス"製本直送.com"が便利.

年が明けてから2週間以上も過ぎてしまいましたが,ようやく今年の手帳が届きました.


ここ数年は取引先の会社から頂いた手帳を使わせてもらっていましたが,いつまでも同じ会社と取引が続くとも限らないし,他社のロゴが入った手帳を持ち歩くのもなんだか虚しい...そこで昨年の12月,「来年はちゃんと自分で買った手帳を使おう」と,本屋の手帳コーナーで色々と手にとってみたのですが,理想の手帳は見つかりませんでした.

ちなみに私の求める条件は,まず全般として,
  • 一週間の始まりは月曜日
  • 前年の12月始まりで,翌年の3月終わり,かつ,その全てが同じ大きさであること
    (前年12月や翌年1月以降のページだけ枠が小さい手帳をよく見かけますが,私はあれが好きになれません)

次に個々のページの条件として,
  • 年間カレンダーは今年と来年の二年分
  • メインページはバーティカル式の見開き一週間で,土日が平日と同じサイズ
  • サブページは月間横ケイ式の見開き二ヶ月
  • メモページは多め
  • アドレスページは不要
  • 付録ページは最小限(あると便利かと思いきや,実はほとんど使わないので)

条件が細かすぎる自覚はありますが,せっかく買うなら妥協はしたくありません.見つからないならいっそのこと,ノートにボールペンで線を引いて自作しようかと考え,自作手帳に向いているノートをネットで検索すると,

手帳を自作・製本したというブログを見つけました.

自作手帳① 個人が1冊から注文できる印刷・製本サービス - 文具クエスト (ブンクエ)


ここで紹介されていたのが,今回利用させて頂いた一冊から格安で製本できる 「製本直送.com」 というサービス.試しにサイト内の料金シミュレーターにページ数を入力してみると,1,000円ちょっとで製本できることが判りました.この値段なら本屋で買っても変わらないし,自作すれば完全に理想通りのものが手に入ります.

入稿データもPDF形式ということだったので,理想の手帳を探すことから,理想の手帳を作ることにシフトし,早速LaTeXで文書作成に取り掛かりました.

最初に年間カレンダー,バーティカル式見開き週間ページ,月間横ケイ式の見開きページ,メモページのレイアウトをそれぞれ作成し,次に各ページを一括で作成するためのシェルスクリプトを作成しました.その際,祝日データを読み込んでそれぞれ文字の色を変更する工夫も加えました.

また,前述の通り私は付録ページをほとんど使ってきませんでしたが,それは内容が私に合っていなかったからだ と考え直し,仕事中に検索して調べることが多いvimのチートシートHHKBのキー配列表 を作成.それらを合わせて理想の手帳が完成しました.

ここから,それぞれのレイアウトを紹介します.
年間カレンダー
見開きで今年と翌年を表示.土曜日は青文字,日曜・祝日は赤文字に変更しています.

バーティカル式見開き一週間
見開きで左ページに月曜から水曜,右ページに木曜から日曜を表示.
左ページは3日分でスペースが余るので,前月・今月・翌月のカレンダーも載せています.
また祝日のほか,会社の休日も赤字で表示しています.

月間横ケイ式の見開き二ヶ月
このページは至ってシンプルに.

メモページ
行番号とページ番号を表示しています.
ページ番号はメモページのみに表示するようにし,冊子としては途中からですが,敢えて1から番号を振ってみました.

vimのチートシート
ここに表示しているのは基本的なキーばかりですが,次ページ以降にあまり多用しない上級者向けのキーもたくさん載せています.

HHKBのキーレイアウト
Fnキー押下時のキー変化だけどうしても覚えられないので,必要なときに参照するつもりです.

そして,完成したPDFデータを製本直送.com に入稿しました.カラー印刷にしたことや,用紙のサンプルも合わせて注文したため当初予算よりだいぶオーバーし,送料込みで2,178円の費用がかかりました.そこから待つこと11日間.ようやく手帳が届きました.概ね,思い描いていた通りの出来栄えでしたが,気になるところもあるので,来年の手帳作成に向けて反省点を記載します.

反省点①:閉じしろを小さく設定しすぎた

製本直送.com の入稿ガイドにはMicrosoft Wordでのレイアウト設定方法が載っていて,閉じしろは設定せず余白のみを6〜20mmに設定する とありましたが,LaTexでは偶数ページと奇数ページで余白のサイズを個別に設定することが可能なので,左右の余白を7mm,閉じしろを8mmに設定しました.(閉じられる側は15mmの余裕があり,反対側は7mmの余裕があるということ)

読み物として見たとき,この設定は理想的な値でしたが,手帳は書き込んでなんぼ.始めの方のページや後ろの方のページは問題ありませんでしたが,真ん中あたりのページではどうしても開く範囲が狭まるので,見開き一週間ページで言うと,水曜,木曜が書き込みにくくなってしまいました.

単純に閉じしろを増やすだけで解決すると断言はできませんが,次回は改善したいと思います.

反省点②:カラー印刷は料金が高くなる

今回,土曜日は青文字,日曜・祝日は赤文字に装飾して印刷をお願いしましたが,逆に言うと色をつけたのその部分のみ.カラー印刷はモノクロ印刷と比べてざっと倍の費用になるので,これだけのためにカラー印刷するのは勿体無いと思いました.

次回は,グレー(色を薄くする)だけで土曜・日曜・祝日を見やすく表現できる方法を模索してみたいと思います.

反省点は以上の2点のみです.初挑戦だったので,もっと「こんなはずじゃなかった」が出てくると思いましたが,予想以上に上手く作ることができたと思います.

次に,今回,手帳を自作してみて気づいた自作手帳のメリットを挙げてみたいと思います.
  • 理想のレイアウトを実現できる
  • メモページなどのページ数も自由に決められる
  • 会社の休日など,個人的な予定も反映できる
  • 来年以降も手帳を探す必要がない
  • 手帳を使うのが楽しくなる
  • 技術力が付く(※LaTeXや自動生成のための技術力.)

それでは最後に各ページを写真でお送りして,今回は終わりたいと思います.
表紙の次に,アイボリーの遊び紙を設けています.
和田先生の有り難いお言葉.
年間カレンダー
バーティカル式見開き一週間
月間横ケイ式の見開き二ヶ月
メモページ(50ページ用意しました)
付録(vim チートシート)
付録(HHKBキー配列表)

以上

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